トレンドの転換点については、人によって微妙に見解の違いが見られます。
前回の押し安値、戻り高値(いわゆるラス押し、ラス戻り)をブレイクした時点でトレンド転換とする人も、もしかしたら多いのかもしれませんし別に間違いでも無いと思うのです。が、曖昧さ回避のためにこのページではトレンドの終了とトレンド転換、その間に位置する中立の状態、目線の配分と切り替えなどについてまとめておきます。
XからAへの上昇トレンドと、AからHへの下降トレンドをサンプルに進めます。
支配波、親波について
AからHへの下降トレンドの波にとっての支配波・親波は、X⇒Aの上昇トレンドの波となります。
ラス押しについて
赤○がラス押し(親波の最後の押し安値)です。
黄色○の押しは何なのかというと、ダブルトップのネックラインとするのが妥当でしょう。X⇒Aの上昇トレンドの波長とのバランスから考えても黄色○では役不足です。
ラス押し下抜け時のトレンドの状態
A⇒Bの第1波が出て、ラス押しを下抜けした時の状態は中立となりトレンドレスとなります。トレンド転換したわけではないことに注意しましょう。
上昇トレンドが終了したかな?という段階ですが、だからと言って下降トレンドになったと考えるのは早計です(予測はOK)。
ダウントレンドの完成とトレンド転換
C⇒Dの波が、Bの安値を下抜けて、A⇒B⇒C⇒Dで1波2波3波を形成したことでダウントレンドが確定します。
実際にはもっと早い段階でトレンド転換のジャッジをしていることになりますが、A⇒B⇒C⇒Dの逆N完成でトレンド転換となります。
上昇トレンド・中立トレンド・下降トレンドの仕切り
今回のチャートを各トレンドで縦に分割してみると①が上昇トレンド、②が中立、③が下降トレンドとなります。
第3波を狙うということの考察
トレードでは第3波を狙うことになります。今回の場合は戻り売り戦略となります。
下降第3波は赤矢印で示したC⇒D。下降トレンドが確定しているわけではない、中立トレンドの状態で第3波は始まることになります。
ここにトレードの難しさがあると思います。
下降第1波がラス押しを下抜けしたBの時点では「6:4で下方向」という目線の配分でしたが、「6:4」程度でも、すでに下目線への切り替え準備を整えつつ、戻り売りのシナリオは描かれていないといけません。
Bからの第2波がCへ向かいますが、このC点を予測する方法として、あきチャン先生は2つの解説をしています。
ラス押し下抜け分で第3波起点を予測する
第2波の到達点・第3波の起点となるC点の予測方法の1つ目は、、第1波がラス押しを下抜けした値幅分(ピンク囲み)をA点から差し引くという考え方です。
この考え方がとても独特で、あきチャン先生ならではですが、そういう目をもってチャートを見ているということです。
斜め線を引いて第3波起点を予測する
2つ目は、斜め線で第2波の到達点・第3波の起点を予測する方法です。ダウントレンドとなるなら当然、第3波の起点CはAから右下がりになるはずです。
ラス押しからBに引いたライン①をコピーしてAからライン②を引くことによってC点を予測します。