波はNで動く習性があるというN理論。でも気づいた時には、すでにN字が完成してしまっていた、、、ということも少なくないかもしれません。
そんな後の祭り状態を避けるためには、Nの前段階のVに着目してみましょう。
NはVに一波が加わったものですから、Vを捉えることが出来れば、Nの完成を見逃すことがなくなります。
まずは非常にざっくりと、V字を見つけたらNをイメージしましょう。
値幅は十分に獲れるので、予測がそこそこ当たればトータルで勝てるのではないでしょうか。
基本的なV字攻略の手順
- ① Vを見つける(この場合は逆V)
- ② ざっくりと予測を立てる
- ③ 安値が切り上がっていることを確認する
- ④ フラッグ(切り下げライン)抜けからエントリー
V字のイメージがつかめない場合の手順
上の①の逆Vがそのまま落ちていくイメージを持って見守ってしまい、逆Vだったと気付く頃には手遅れとなりロングエントリーができないことになりますが、そうならないための対処法は以下のようになります。
- ① フラッグの切り下げライン
- ② 下降波
- ③④ チャネルライン
- ⑤ 指値(直近高値および最高値)
②の下降波がトレンドをつけて下落、①の切り下げラインを上抜けしたら、③の切り上げラインをひき、それをコピーして④のチャネル上限ラインをひきます。
④のチャネル上限ラインは決済目標(Nの到達点)となりますが、このケースの場合のひとまずの指値は直近の高値、もしくは最高値とするのが確実です。
エントリーに関しての注意点
注意点ですが、今回のようなトレンドをつけた下落波がフラッグを抜けた場合のラインブレークは小さく押し目をつけて上昇してくるので1時間足や15分足に切り替えて小さなリテストからロングエントリーをするとあきチャン先生は説明しています。
※細かなニュアンスが伝わらないかもしれませんので動画で確認のほどお願いします。
今回の学習動画:FX土曜勉強会《29》『サインはV』
基本的なエントリー場所を逃した場合
フラッグの切り下げライン抜けでエントリーが出来なかった場合は、高値を抜けてからの押し目を待ちましょう。飛び乗りはあまり良い結果を産まないものです。
- ① フラッグ(切り下げライン)抜けのエントリーポイント
- ② 逆Vの高値
- ③ 高値を抜けての押しからエントリー
- ④ チャネル上限が目標とする決済指値
決済目標はチャネルの上限まで。4時間足ですからそれでも80pips前後は獲れます。
スインガーのVに注意せよ!逆Vの高値を支配する高値のケア
- ① 直近高値
- ② 最高値(逆V高値)
- ③ 正しい決済指値
- ④ 大きな切り下げライン
- ⑤ 大きな切り下げライン抜けからの本気上げ
上昇1波と2波で逆Vを形成し、3波でNを完成させてチャネルの上限まで一気に到達するのが理想ですが、なかなかすんなりとは行きません。3波は3-1、3-2、3-3波とさらに波を刻みます。
フラッグ上抜けからのひとまずの決済ポイントは、①の直近高値、あるいは②の最高値とするのが定石ですが、今回のケースではそれらではなく③で一旦の上昇が止められました。
指値は大きな切り下げラインにぶつかるポイントまで
止めたのは、ピンクの④の大きな切り下げライン。このラインについて、あきチャン先生は逆Vの最高値を支配しているものがあるのでチャートを広く見るようにレクチャーしています。
ユーロ・ドル4時間足チャートをズームアウトすると見えてくるのは親波の最高値。ここから逆Vの高値を通る大きな切り下げラインが引かれます。
画像のピンクの④の大きな切り下げラインに抑えられた上昇の波は、一旦下落してエネルギーを補給後の再上昇で、大きな切り下げラインを突破すると本気上げモードとなりチャネルの上限に達してNを完成させています。
それほどまでに影響力の大きな切り下げライン、あきチャン先生によるとスインガーの人たちは以下のようなVを見ている可能性が高いとのことです。
よって逆Vからフラッグ抜けの上昇の決済ポイントは、④のピンクの大きな切り下げライン上の③で抑えておく必要があるとしています。
広くチャートを見て、逆Vの高値を支配している高値が確認できたら、必ず切り下げラインを引くようにしましょう。
フラッグへのリテストが入らなかった原因
通常であればフラッグの切り下げラインを上抜けした後、リテストが入る動きがありますが、このリテストにも大きな切り下げラインは影響を与えました。
もし大きな切り下げラインの存在がなければ、フラッグを抜けて上昇した後に、そのフラッグを目標にしてリテストの動きがあったかもしれないのですが、③の大きな切り下げラインへの到達により、その後の動きが大きな切り下げラインを目標としたものへと変わったとあきチャン先生は解説しています。
Nが完成しチャネルラインへ到達した後の動き
こんな風にあきチャン先生は、チャネル上限ライン到達後の動きをざっくりと見通しています。
- ①逆Vの高値
- ②N完成の高値
- ③チャネル内の新たな高値へ、大きな切り下げラインを引く
チャネル上限ではまた新たなVとNを形成してチャネル下限ラインへと下降しています。
まずはV字を見つけてNを予測する、このリズムのようなものを掴み取りましょう。
フラクタル構造について チャート分析テクニック
動画で余談のように語られる、あきチャン先生のチャートの解説はとても興味深く、毎回見逃せません。
今回の動画ではフラクタル構造についてさらっと触れられていました。
ボトム、トップの形状が類似している
押し目同士(ボトム)、戻り目同士(トップ)の形がそれぞれ似ていてフラクタル構造になっています。
トップの方は、チャネルラインに届かずの後、少し下げてから再度上昇して到達した、というリズムもそっくりですね。
ワントップ、ワンボトムで切り替えしている
こちらは下降と上昇のリズムを同様にワントップで刻んでいます。
今回の学習動画:FX土曜勉強会《29》『サインはV』