トレンドラインを数本引くと、波の角度の違いからトレンドラインの間に開きが出ます。これをあきチャン先生は「扇」と呼んでいます。
そして、この扇の間を獲ることが出来るとしていますので学習します。
トレンドライン③(オレンジ)は、基本となる支配波(親波)の起点から引いたもの。大きく1トレンドを完成させています。
起点から上がってきた波は、Gのあたりで中間点を迎え、Hのあたりから角度を急にして再上昇しています(第3波)。
Hからの第3波に沿って引いたトレンドラインが①(緑)、中間点Gから引いた緩やかなトレンドラインが②(黃色)です。
このような①と②のトレンドラインの開きの間を波が動くときには、①を抜けたら②を目指して急激に勢いよく落ちる傾向があるとしています。
この扇に着目した場合の波は、
- トレンドライン①⇒②の間を落ちたA⇒Bを扇の第1波
- トレンドライン②を抜けて、そのトレンドラインへの戻り(リテスト)からのE⇒Fを扇抜けの第3波
トレンドライン①は、Hからカウントした第3波起点(第2波の終わり)に引くようにします(第4波の終わりに引かない)。
この「扇の第1波、扇抜けの第3波」の法則はかなり使えるとしていますので覚えておきましょう。
波動のカウント
通常の波動のカウントは扇のカウントとは異なります。
0⇒①が第1波、①⇒②が第2波、②⇒③が第3波となります。
第3波は、第1波の値幅分伸びることが出来ませんでした。
A⇒Dが第1波、D⇒Eが第2波、E⇒Fが第3波ですが、この中で細かくカウントすると、
A⇒Dの第1波は、A⇒Bが1-1波、B⇒Cが1-2波、C⇒Dが1-3波となります。
そしてE⇒Fは3-1波で、通常なら3-2波、3-3波が続きますが、このケースでは3-3波が出なかったことになります。
環境認識
扇のチャートは4時間足でしたが、日足チャートではピンクで上下に挟まれた部分です。
ネックラインを抜けて上昇第1波が完成、移動平均線もゴールデンクロスに入り、上昇トレンドでの一旦の調整下落の局面のように見えます。
4時間足です。ピンクのラインは日足のラインですが、上位足を見る限り下方向へ攻めるのは、おそらく逆張りの状況。下の日足ラインのあたりが底堅いという判断をまずはしています。
今どの時間足で動いているのかの判断
テッペンのAからの動きが、ピンクの日足ネックラインを割り、③トレンドラインを下抜けて、かつ、安値ラインI(i)を下抜けた時点で、とりあえず下目線で良いのではなかろうか、そしておそらく4時間足で動くだろうという予測をしています。
このあたりでの戦略は、親波の押し目ラインをブレイク(下抜け)したら戻り売り、次の押し目をブレイクしたら戻り売りを想定することになります。
Bの安値を下抜けた時点で、直近においては4時間足のダウントレンドで動いているという判断をしています。
エントリーは、C⇒Dの1-3波が親波のHラインをブレイクしてトレンドライン②へのリテストから、扇の第3波(3-1波)狙いです。決済指値はC⇒Dの1-3波の値幅分をEにあてたE⇒F。
トレンドライン②の起点でもある水平ラインGを抜けきったら下降トレンドとなり、親波の起点まで狙える局面でしたが、このケースのように親波の第3波に対して下に動いて、それが完了したら切り替えしていくというパターンが多いので、Fのあたりの動きには注意が必要とのことです。
そして結果、3-1波で終わってしまったというケースでした。
今回の学習動画 FXプチ勉強会「トレンドラインで環境認識 ~扇の1波、扇抜けの3波~」
あきチャン先生はチャートをどのように見ているのだろう、同じようにチャートを見れるようになりたい、という想いがあって勉強しているわけですが、一つ、根本的な違いに気がついたことがあります。
それは、あきチャン先生は「チャートを丸く見ている」のだろうと。
そして自分は間違いなく「直線で見ている」な、と。
どこかの動画で「チャートは結局のところサイン・カーブ、コサイン・カーブを描いている」と話していましたが、たとえば、普通なら「反転」と言うのではないのかな?と思うのですが、これを「回転」と表現しますよね。そして、よく「グルッと廻る」と解説をしていますが、これも丸く見ているからこそでしょう。
NもVも斜め線のトレンドラインも直線ですが、これらを組み合わせた時に見えるのは曲線なのかな、とそんな想像をしています。
高校生時代は遠い忘却の彼方となったという管理人と同じ方、サインカーブ・コサインカーブはこちらを。
ところで、「扇」を英語ではどのように言うのか、ブログのパーマリンクを設定する時に気になりました。
まず最初に出てきたのが「fan」。
fanは扇ぐという意味からなのか、fan-shapedで扇形となるらしい。
次に「sector」、そもそも知らなかったし、とても意外でした。
扇形は円をベースにしたもの、つまり上から見たホールケーキをカットしたショートケーキの形が「sector」。
トレンドラインとトレンドラインの間を「扇」と表現すること、ここにもチャートを丸く見ている証があると思っています。そして扇には要がありますが、これをどこに見ているのか、ですね。