調整とは、動きだけで言うならアップトレンド中の一旦の下落(押し)、ダウントレンド中の一旦の上昇(戻り)ですが、この調整には大雑把に「縦調整」と「横調整」の2つがあると考えます。
縦(タテ)はチャートの縦軸の価格(レート)のことで、横(ヨコ)は横軸の時間のこととなります。
一般的に調整と言えばトレンドの調整のタテを指すと思われますが、戻りや押しが思ったほど入らない場合には、その代わりに時間(周期)が長くなるヨコの調整が見られます。
このタテ調整とヨコ調整をフィボナッチ・リトレースメントで見てみると、
Aのタテ調整の場合は押し戻りが50%~61.8%が標準となり、Bのヨコ調整の場合には38.2%あたりで留まることが多く見られます。
そしてタテ調整とヨコ調整では、値幅予測の仕方・考え方が根本的に異なることになります。
これらを踏まえて、あきチャン先生の動画「FX土曜勉強会《185》アキちゃんメーターが機能する場面」を学習します。
値幅の予測の仕方
あきチャン先生の値幅予測の代表的な手法に「アキちゃんメーター」を使って値幅を測るというものがあります。
これは簡単に言うと、エリオット波動の第1波の値幅を仮に100とすると、第3波は少なくとも100以上になるということから、第1波の値幅分のラインを第3波の起点(第2波の終点)に当てて、第3波の到達点を予測する手法です。
値幅予測についてはこちらの記事も参考にしてみてください。
タテ調整はトレンドの調整
縦調整はトレンドが出ている状況での調整なので、値幅予測をアキちゃんメーターで行う場合には通常通り、第1波の値幅でアキちゃんメーターを引き、それを第3波の起点に当てて予測します。
Aがタテ調整。①がアキちゃんメーターです。
ヨコ調整はレンジの調整
Bの横調整は、フィボナッチ・リトレースメントの38.2%あたりで押し戻りが止まり、0%から38.2%の間をレートが揉むレンジになります。
よって、値幅予測は②のレンジ幅を使い、その値幅がレンジ下に出ると予測することになります。
ヨコ調整の場合のアキちゃんメーターは②となります。
ドル円日足チャートでの縦横調整と値幅の解説
動画では、この波を第1波としたケースについて解説されています。
赤矢印のアキちゃんメーターを第3波に合わせると、値幅に達しないのはなぜなのかという問題です。
チャートの縦方向を縮めてアキちゃんメーターを当てるとこのようになります。
第3波の値幅は、第1波には及んでいないことが分かります。
フィボナッチ・リトレースメントで戻りを見る
第1波とした波にフィボナッチ・リトレースメントを当てて(左から右への順当て)、戻りがどの程度なのかを確認してみます。
そうすると戻りはきっちりフィボナッチ38.2%までとなっており、この戻りはヨコ調整であることが分かります。
ヨコ調整の場合の値幅予測
横調整の場合、アキちゃんメーターを当てるのは第1波ではなくレンジ幅の方となります。
また、波の完成度合いを見るには、戻りの波を使うやり方がありますが、
戻り波の値幅で測ると、波は完成していると判断出来ることになります。
ちなみにダブルトップのエネルギー分の下落を見る場合には、
このようにアキちゃんメーターを引くことになります。
トレンド調整(タテ調整)として見る方法
トレンド調整として見たい場合には、対象とする第1波を変更します。
当初、第1波とした波の後半部分の1トレンドを対象にしてフィボナッチ・リトレースメントを当てます。
このようにすると戻りは50%~61.8%の間に入ります。
変更した第1波にアキちゃんメーターを引いて第3波の起点に当てるようにします。
※第1波の値幅に第3波が到達する場合
動画では触れられていませんでしたが、第1波の値幅のアキちゃんメーターのところまで、もし第3波が到達するとしたら
3-3波が伸びるということになると思いますが、どうなるでしょうか。