しっかり抜けた、抜けが甘かった、の見極め方とその後の値動き・トレンドの検証

EURJPY ギャップダウン 親波の安値をしっかり抜ける 学習ノート

あきチャン先生の動画で学習をしていると、「しっかりと抜けている」「抜けが甘い」という解説をよく耳にします。

例えば、ゴールデンウィークのドル円の戻り売りの局面。

ドル円4時間足 下落トレンドへ転換 戻り売り局面

4時間足チャートのトレンドラインを割ってきたので日足チャートを確認後、目線は下と判断してトレンドフォローの戻り売りを仕掛けた場面です。

Aの安値を割ってトレンドをつけた下落波の戻りを待ってのエントリーは①か②となるわけですが、あきチャン先生はピンクの安値からの戻りは「抜けが甘い」と判断し見送り、再度下落してつけた黄色の安値からの戻りの②からエントリーをしています。

4時間足のトレンドラインをブレイクしての上か下かの目線の判断は長期足で確認をしよう
トレンドラインをブレイクしたからという理由だけでエントリーをしていては、瞬間的には勝つことはあっても、トータルではいつまでたっても勝つことは出来ません。 トレンドラインを割ったとはいえ、まだアップトレンドの最中、20期間移動平均線も120期...

動画では、「①の戻りポイントでのエントリーでも良いが、ストレスを感じたくなかったら②でのエントリーの方が良い」と解説しています。

つまりピンクの下抜けの仕方では①でエントリーをしても、また戻りがあるということを予測しているということになります。

一方の黄色の安値については「アクセルを踏んだローソク足が出た」とあきチャン先生は表現していますが、勢いのある強いローソク足で直近安値となるピンクのラインを下抜けて安値を更新。この戻りからエントリーを仕掛けています。

Aの安値を下抜けした時のローソク足を比較すると

  • ピンクは、ひげ先のみの安値更新
  • 黄色は、トレンドラインを割った時と同様の強いローソク足
であったのは明らかです。

そして戻りを比べてみると

  • ひげ先のみの安値更新のピンクは、戻りが弱い
  • トレンドラインを割った時と同様の強いローソク足で安値を更新した黄色は、戻りも強くピンク①の高値を上抜く
となっています。

このあたりのプライスアクションの傾向を掴むことが出来れば、予測力が格段に上がるのは間違いの無いところでしょう。

また仮に、「しっかり抜けた」からこそ、その後の下落が確定的になったとすれば、逆に考えれば、下落するなら(あるいは上昇するなら)どこかで「しっかり抜ける」プライスアクションを見せることになり、ここが最も興味のあるところです。

このページでは折にふれて、トレンドラインやレジサポライン、高値安値更新の際の「しっかり抜けた」「抜けが甘かった」の検証を行って行きたいと考えています。

「しっかり抜けた」事例

ギャップダウンで安値を下抜けしたEURJPYの4時間足チャート2019.5.6

ギャップダウンで親波の安値をローソク足1本がしっかりと下抜けした2019年5月6日(XM)のEURJPY4時間足のチャートです。

EURJPY4時間足チャート ギャップダウン しっかり下抜け

アップトレンドライン(ピンク)を割った下降波が、その親波の起点である安値を、ギャップダウンでローソク足1本の割り込みを見せています。そして窓埋めのリバウンドの後、20EMAにタッチして親波の起点から約100pips下の日足ラインまで下落。

このローソク足1本の下抜けについて、あきチャン先生は動画で

これはなんで抜けてるかというと、下に行く意志があるから抜けてるんですよ

とコメントしています。

この”サイン”のようなローソク足の抜けを知っておけば、その後の戻ってくるところを待ち構えてショートを打ち込むことが容易になります。

EURJPY4時間足チャート ギャップダウン しっかり下抜け

ところで、この下落にはその前段階としてとても興味深いあきチャン先生のチャートの見方がありました。

上の画像の親波は、下の画像の緑のトレンドを付けた上昇波(②、第2波)となりますが、

EURJPY4時間足チャート 大きな下降第3波
(下抜けサインのローソク足はSで指し示しているところ、Aからの下降第3波となります)

親波の高値ラインより上にあるAの値幅分が、親波の安値ラインの下のBに抜ける、と解説しています。

1波の長さ分の3波が出るということですが、

波動とN理論

この場合、左側の波動で見るか、右側のNで見るか、どちらか片方で見ているのが一般的かと思われます。右側のN理論の見方をする人は少数派でしょうか。

あきチャン先生の場合は両方でチャートを見ているわけですが、ここに複雑な値動きをシンプルに読み解く鍵があるような気もしています。

N理論とエネルギー保存の法則で相場は動いている
「N理論とチャネルライン」この2つをトレードにおいて特に大切にしていると、FX業者さんが一席設けた場でプロトレーダーさんに答えたとあきチャン先生が動画で話されていたことがありました。 よく「斜め線で生きてきた」(斜め線を引いての意)と話され...

EURJPYの親波の攻略法についてはこちらの記事で書いています。

親波を目標に攻めるのがFXの基本
親波(あるいは支配波)を攻略するのがFXの基本となると、あきチャン先生は常々コメントしています。 チャートの中を波がどこへ向かおうしているのかをもし知ることが出来るなら、トレードの勝率を飛躍的に高めることが可能になりますが、そのためにはまず...

「抜けが甘い」事例

「半値抜け」の解説

半値抜けは、例えばダブルトップを作ってネックラインを抜けて下落した場合、トップからネックまでの値幅と、ネックラインから下落到達点までの値幅が1:1であるべきなのに、その半分の1:0.5の下落しかしなかったということです。

半値抜けとは~抜けが甘いと次の動きはどうなる?
「半値抜け」、これはチャート研究家あきチャン先生のオリジナルでしょうか。半値を抜けるというような表現なら巷で使われていそうですが・・。 「抜け」の程度を、あきチャン先生は非常に重要視しています。動画のアチラコチラで「しっかり抜けた」「抜けが...

ギャップブレイクでしっかり抜けたニュージーと抜けが甘かったオージー

クロス円でのオセアニア通貨ペアのニュージーランド円とオーストラリア円の比較です。

ニュージー円の方はギャップダウンでラス押しをしっかり抜けてブレイクしたのに対して、オージー円の方はギャップダウンでの抜けが甘かったという事例。このような時にどのようにトレードの方針を立てれば良いのか参考になります。

ギャップダウンでしっかりブレイクしたニュージーと抜けが甘いオージーのクロス円兄弟通貨ペアの狙い方
ギャップダウン(窓開け)によって何らかの重要ラインをブレイクした場合には、そのクローズ(窓埋め)を待って仕掛けて行くことになります。 9月16日の月曜日にクロス円はギャップダウンで始まりました。 ニュージーランド円(4時間足チャート)は、ギ...
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