ポンドドルの4時間足チャートは『3点つけての上昇』と『3点つけての下落』のパターンを繰り返した興味深い値動きとなりました。
チャートのピンク囲みは3点目がしっかりと切り上がったパターン。赤囲みは3点目の切り上げが甘いパターンと見えます。
3点目がしっかりと切り上がった(ピンクの囲みの)パターンは、その直後に大きな陰線ローソク足が出たことをきっかけに大きく下落しています。
反対に赤囲みの3点目はしっかりと切り上がらず、その後に大きな陰線ローソク足が出ず、反転上昇しています。
2つ目の赤囲みの局面は、3点目が切り上がらずウェッジ形成を失敗したと考えられ、あきチャン先生によると「もし3点目がしっかりと切り上がってウェッジとなっていたら下落していたかもしれない」と解説されています。
エントリーまでの動きと判断
ウェッジを作って下落
「ポンド系は(ほぼほぼ)ウェッジで落ちてくる」としています。それまでの上昇に比べてブレーキがかかるように高値3点の切り上げが甘くなっているパターン。3点目から落ちてくるとしています。
ポンド円4時間足チャートです。
トレンドライン抜け時の特徴
赤の囲みの陰線ローソク足について、「内側のトレンドライン(④の緑のトレンドライン)を、ウェッジ3点目からの大きめの陰線が出てしっかりと割り込んできている」とチェックしています。
軽めのトレンドがついている
④の緑のトレンドラインを下抜けして軽めのトレンドをつけてきたので、トレンドフォロー(戻ったところを売り)が効いてくるとしています。
移動平均線との絡みと乖離
トレンドが軽くついた時に、20期間移動平均線に絡み下に力強く抜けてきています。また600期間移動平均線も絡んでいるので(グランビルの法則)、乖離が埋まったところからショートエントリーとなります。
エントリーと決済
エントリーポイント
エントリーは20MA、600MAとの乖離埋めの戻りEのポイントから。
⑥はトレンドラインではなく、切り上げラインとなりますが、これを引いておくとエントリーポイントを絞りやすくなるとしています。
トレンドライン④を下抜けした時も、切り上げライン⑥を抜けるときも、やはり力強い陰線ローソク足が出るとしています。
決済指値の位置
最終的な狙いは4時間足のアップトレンドを征服しに行くので親波の起点(安値)となりますが、それは今後の成り行きを見ながらということになります。まずは、親波の中間あたりのラス押しのオレンジのラインのどちらかまでとなりますが、より安全な方を選択する(決済指値はネガティブ思考で)のでTを決済指値としています。
トレードのまとめ
殺人通貨と云われるポンドですが、今回のトレードも非常に基本に忠実な手順でトレードしています。
- 天井圏のウェッジからの下落
- トレンドライン割れ
- 軽めのトレンド
- 20MAへの戻り(乖離を埋める)
- トレンドフォローの戻り売り
- ラス押しで決済
おおらかな相場観から、ショート戦略のすすめ
あきチャン先生のここ数年のトレードにおけるショートとロング(売りと買い)の比率は、7割方ショートとなっているそうです。
この理由は、各通貨ペアの長期足チャートの判断から、ほとんどが下目線になることによるもの。4時間足でのロングの場合は逆張りの意識を持っていうるので必然的に細かく獲ることになり、逆にショートはアップトレンドの親波の起点まで大胆に攻めることも多いとしています。
長期的な下目線はこれからも続くので、初心者が採るべきおおらかな作戦として、上も下も獲ろうとするよりも、下方向だけを狙うのが良いのではないかとしています。
日足チャートはしっかりと確認を。チャネル底に注意
おおらかとは言え、日足チャートはしっかりと確認して欲しいとしています。特に日足のチャネル底には注意を払うべきとし、
日足チャネルの底にぶつかったところでのトレードは見送るべき(ショート、ロング共に)だとしています。
日足のチャネル底に到達したら、まずは戻りがしっかりと入るのを待って(最後のトレンドの中間地点くらいまでは待つ)、戻り売りができそうなポジションに来たら
下位時間足に切り替えてショートエントリーをするのが良いとしています。
下位時間足での攻め方ですが、4時間足なら2回程度に分けるのが良いとしています。
同様に1時間足なら4分割程度、15分足なら8分割程度で攻めるのが良いとしています。
通貨ペアの特徴を研究してみる
「4時間足のトレ転をまずは狙って欲しい」として動画ではトレンド転換する形についての解説があります。
トレンド転換する形
あきチャン先生によると、トレンド転換する形には各通貨ペアそれぞれで特徴があるとしています。
上昇からトレ転して下落して行く形は、極端に言うと3つに分類されるとしています。
- ウェッジ
- 平(レンジ、ダブルトップ、トリプルトップなどの天井圏が平に見える形)
- ワントップ(天井が尖る形。いわゆるなで肩三尊なども含まれる)
ニュージーランド・ドルがトレ転で下落する時は平(ダブルトップ、トリプルトップ)あるいは三尊などから。
ニュージーランド・円は、ワントップ(山形ワントップ、なで肩三尊)から下落する傾向が強いとしています。細かい足をつけながらブレーキをかけて、明確なウェッジなど作らずに上への勢いのある感じのまま落ちる傾向があり、だらだらウェッジからなで肩三尊となるので非常に獲りやすいとしています。
このように各通貨ペアのトレ転の形には特徴があって、そのような形を掴めばエントリーしてから確信を持って見ていられるので、ぜひトレ転のポイントを研究してみて欲しいとしています。
学習動画 FX土曜勉強会《184》『おおらかな相場観を持とう』
長期足での下目線判断によるショート戦略として、トレ転(上昇から下降へのトレンド転換)が見えたら、自分の使っている執行足に切り替えて、上がったら売り、上がったら売りを繰り返す作戦を採って行くのも良いのではないでしょうか。
あきチャン先生の動画 FX土曜勉強会《184》『おおらかな相場観を持とう』