初心者にありがちなエントリーに「飛び乗り」があります。
画像のようにレート(価格)はABCDのように波を打って下降(あるいは上昇)して行くのですが、あきチャン先生によると、初心者ほど戻りや押し目無く一直線に動いていくイメージをしてしまっているそうです。
そのためエントリーは飛び乗りしがちになり、底でショートを入れたり、あるいは高値掴みして負けてしまうことになります。
これを防ぐための非常に有効な手段が、移動平均線との乖離の確認となります。
20期間移動平均線と価格の乖離は必ずゼロに向かう
A⇒Bの下落の勢いが良い時、ついついBでショートエントリーをしてしまいがちなら、20期間移動平均線との乖離を確認します。乖離が大きい場合はエントリーをしてはいけません。
20期間移動平均線と価格の乖離が大きいほど、それを埋めようとする動きも強くなります。よって乖離の大きなポイントBやDでショート(売り)エントリーをすると反転を食らうリスクが非常に高くなるからです。
そして20期間移動平均線と価格の乖離は必ず埋まります(乖離がゼロにならない場合は、おそらく通貨ペアのどちらかの国が消滅した時)。
理想的なエントリーポイントは、20期間移動平均線へタッチしたEとなります。
20期間移動平均線に絡まないとチャートは動いていかない
あきチャン先生曰く「宙ぶらりんのところ(画像のBのような乖離の大きいところ)から下に行こうとしてもエネルギーが枯渇している状態」なので「所詮は20期間移動平均線に絡まないとチャートは動いていかない」としています。
「20期間移動平均線へ絡むまでの間に、下に行くためのエネルギーを蓄えている」そうして「20期間移動平均線に力を借りて動く。20期間移動平均線が背中を押してやるというイメージを持っている」としていますので、このイメージを共有させてもらいましょう。
以下のチャートはニュージーランド円の4時間足です。画像に示している通り実線が20EMA(指数平滑移動平均線)、破線が20SMA(単純移動平均線)です。
ピンクの囲みに見られるように「20期間移動平均線に絡んで落ちる」とシンプルに覚えるのが初心者には良いとしています。
トレンドが完成すると調整に入る それが20MAへの絡み
ところで、20MA(20期間移動平均線)に絡む黄色で囲んだ部分の動きはどういうことなのでしょうか。
それには「トレンドが完成したら調整が入る」というメカニズムが関係してきます。
以下の画像は20MAとの乖離をイメージしたものですが、同時にA⇒B⇒C⇒Dで1トレンドを完成して、その調整が20MAへ入ったという動きでもあります。
「トレンドが完成したら調整が入る」という動きが、20MAとの関係で見ると「乖離を埋める」という動きでもあるわけです。
Dのポイントは、Bの安値をブレイクしたのでショートエントリーか?と考えるところではありますが、
- 1トレンドが完成したので調整に入る
- 20MAとの乖離が大きい
上記をふまえてチャートの黄色で囲んだ部分に戻りますが、
もし②が①をしっかりと下抜けしていれば、トレンドが完成したことによって20MAへの戻りが入り「絡んで落ちた」かもしれませんが、②は①の安値をブレイク出来なかったので、①の大陰線ローソク足の中にインサイド(はらみ足)して揉んだ状態となり動くことが出来ませんでした。
この黄色の囲みの中では、①②の安値をブレイクした③からの戻りが20MAと絡んだピンク囲みがショートの狙い所となります。
乗り遅れた場合は下位時間足の20MAでエントリー
ピンクEでエントリーすることが出来なかった場合、④からエントリーするにはどのようにすれば良いのでしょうか。
4時間足チャートでタイミングを逃したのなら、1時間足チャートに落として、その20MAとの絡みからエントリーするようにします。
1時間足チャートの20MAの絡み(ピンクの囲み内)からエントリーを狙います。
同様に1時間足チャートで乗れなかったら、15分足チャートに落として、その20MA絡みを狙うことになります。
学習動画 FX土曜勉強会《183》超初心者講座『ここからエントリーしたらダメ』
FX土曜勉強会《183》超初心者講座『ここからエントリーしたらダメ』
動画前半のギャップダウン・ブレイク&クローズの狙い方については、こちらの記事を参考にしてください。
20期間移動平均線について
あきチャン先生流では、各時間足チャートに設定している最短期間の移動平均線は20期間移動平均線になります。
なので、使っている感覚として20MAは「短期」のイメージですが、一般的には20期間移動平均線は「中期」に分類される期間のようです。
20MAとしているのは、月稼働日に合わせて日足20日分ということですが、21MAでも25MAでも構わないとしています。
ちなみにあきチャン先生は、どの時間足でも20日移動平均線など「○○日移動平均線」で統一していますが、当ブログでは「○○期間移動平均線」で統一しています。
20MAへの戻りからのショートは1回限り有効 関連記事の紹介
20EMAと20SMAのクロスによる大きなバッテンは、以前「聖杯」として動画で解説されています。また、20MAへの戻りを待ってショートエントリーを仕掛けるのは1回限り有効としています。