レートが下落して日足や週足の長期足チャートのチャネル底に到達し、ここから上昇する動きをみせる場合、
この動きを4時間足チャートで見ると、1ボトムで上がっていくことはあまり無く、
もう一度、底を試しに行く動きを見ることになります。
下落のエネルギーが強ければ、オーバーシュートすることもあるかもしれません。
週足チャネルの底に到達して、そこから上昇した場合、
週足チャートでは、チャネル底での動きはこの程度かもしれませんが、
ということで、日足や週足の大きな時間足のチャネル底へ到達した状況を考えてみると(画像は4時間足イメージ)、
(1)このまま上昇に転じる
(2)チャートパターン形成など底を固めてから上昇する
(3)下降トレンドが継続する
ザックリとこのような想定になります。
反転上昇するにしても、4時間足チャートでは1ボトムでこのまま上がっていくことは困難であるため(1)はメインシナリオから外れます。
(2)チャートパターン形成で想定されるのは、ダブルボトムか逆三尊(ヘッド・アンド・ショルダーズ・ボトム)が最有力。となるともう一度底を試しに行く最終波の第5波が出ることになります。
ここではダブルボトムを想定することにしますが(下の画像のB)、タイトルの「ダブルボトムの右側の第5波」とは⑤の最終波のことです(④は第4波)。
第4波と第5波の動きについては関連記事を参考にしてください。
(3)上昇の動きは、日足レベルのチャネル底がサポートした一時的な反発であって、再度チャネル底を目指してそのままブチ抜き、下降トレンドが継続するかもしれません。この場合はチャネル底までの動きは(2)と同じとなります。
そうなるとトレンドフォローの下方向が確率が高く安全、よって戻り売りを狙うことになります。
焦点は、エントリーを仕掛ける戻りの位置の想定と、決済指値の位置に絞られます。
戻り位置の想定
戻りの位置は、親波(支配波)を元に想定します。
親波は、1トレンドN完成の単一トレンドと、トレンドが継続した複合トレンドの2つのケースを例にします。
親波が単一トレンドの場合
親波が単一Nトレンドの場合はフィボナッチ・リトレースメントをあて、戻りの基本となる50%(半値戻り)から61.8%のゾーンがターゲットとなります。
50%から61.8%の戻りが「縦調整」
フィボナッチ・リトレースメント50%から61.8%の戻りが、いわゆる「タテ調整」、「タテ戻り」です。
38.2%までの戻りは「横調整」に入ることがある
タテ戻りしない場合は、周期での調整に入ることがあります。戻りがフィボナッチ・リトレースメント38.2%あたりの時は「横揉み」が続くポイントとなります。いわゆる「ヨコ調整」です。
親波が複合トレンドの場合
親波が複合トレンドとは以下のイメージとなります。
①のNが前半トレンド、②のNが後半トレンドと考えても良いと思います。①の後半部分のひと波と②の前半部分のひと波は重複します。
日足チャネル底到達(赤の囲み)での戻りポイントを考える場合には、まず親波の後半トレンド(直近トレンド)の②を対象にします。
②のトレンドNに対してのフィボナッチ・リトレースメント50%(半値戻り)から61.8%のゾーンがターゲットとなります。
想定通りに戻りポイントから第5波が出て下落し、戻り売りの決済を完了したとします。この後、チャネル底で2点目のボトムをつけて(黄色の囲み)再度上昇して来た場面(ダブルボトム形成)では、再度戻りポイントを探ることになります。
この時の戻りポイントの想定は、複合トレンド全体に対してとなります。親波の頭から底までにフィボナッチ・リトレースメントをあて、50%から61.8%のゾーンを戻りのターゲットに想定することになります。
決済指値
長期足のチャネル底圏内であるので、大きな買いが待ち受けているかも知れません。よって極めて慎重に対応しなければなりません。これはエントリーも含めてですが。
よって、通常であれば決済指値は親波の起点(直近安値)まで指すのですが、今回はよりネガティブに。目立つローソク足や各ラインを頼りに、親波の起点の一段手前に置く意識を持つことが大事です。
今回の学習動画 あきチャン先生「FXプチ勉強会『チャネル底の第5波を狙え』」
以下は管理人が感じた、動画の重要なポイントなどのメモです。
【ポンド円】のエントリー前の認識
親波の最終波①にフィボナッチ・リトレースメントをあて、50%と61.8%の陽線と陰線のローソク足のプライスアクションをみて、親波の最終波①に対する戻り売りが完成していないのかな?という判断をまずはしています。
120期間移動平均線について
120EMA(指数平滑移動平均線)と120SAM(単純移動平均線)GC(ゴールデン・クロス)なので、上の気配かな?とまずは判断しています。
次に、120MAの傾きに注目し、「120EMAは横に向きつつある状態ではあるが、120SMAは下向きなのでもう一度下に行くのかな」とし、総合的判断として「直近安値付近まで攻めていけるのかな」と答えを導いています。
そして、「チャネル底は危険地帯なので、第5波を獲る際はとりあえず一旦は親波起点(直近安値)で止められるのだなという考えを持つのが鉄則」としています。
ヤキイモでの判断
ヤキイモ(焼き芋)は、EMAとSMAが作る膨らみのことで、画像で黄色で囲った部分のことです(通常は閉じるのですがこのケースではまだ開いたまま)。
この120MAの上昇ヤキイモ(GC)の中にレートが入り込んでの下落なので「動きは鈍くなる」としています。
エントリーのタイミング
「親波の最終波のフィボナッチ61.8%あたりから打ち込んで行っても良いが、大きな時間足のチャネル底なので慎重に取っていかなければならない」としています。
よって、最終的なエントリーを行ったのはEのポイントです。
切り上げライン3本でエントリーを判断
トレンドライン①、抜け足に対して、ローソク足実体への切り上げライン②とヒゲ先への切り上げライン③の計3本の切り上げラインを引いています。
エントリーのタイミングは、
1)最終ラインとなる切り上げライン③を抜けたところから
2)切り上げライン②を20EMAが抜けたところから
が有力候補。2)でエントリーしています。
3点目を狙う
親波の最終波の戻り高値のラインがレジスタンスとなり3点つけています。3点目をつけて下落しています。
月足の切り上げラインについて
ポンド円のエントリー根拠としてメインとなっている「月足の切り上げライン抜け」ですが、
あきチャン先生のプラットフォームでは①のように通っているのですが、管理人の場合は②になります。なのでエントリー根拠としては使えません。
ですが、4時間足チャートの③の3-3波起点がほぼ同じところを通り、なおかつ親波全体にあてたフィボナッチ・リトレースメントの38.2%ジャストの位置にあるのが③ラインです。
下落の後、ハッキリとしない動きが3週間ほど続いたのは、フィボナッチ38.2%のヨコ揉み調整であったのかなとも思えるので、③ラインが機能したのだろうと考えています。
【ポンドドル】の上昇ヤキイモと20MAデッド・クロスの判断
一度は120EMAの上にレートが乗ったのでそのまま上昇するかに見えたが、20EMAと20SMAがDC(デッド・クロス)となり、再度120MAの上昇ヤキイモ(焼き芋)の中に入ってきたという状況でした。
ダラダラ下落ではフィボナッチを使う
ダラダラとした下落の場合、戻りが入ったかどうかのチェックは、フィボナッチを使うと見やすく判断がしやすいとしています。
トレンドラインのクロスからエントリー
上へのトレンドラインと下へのトレンドラインがクロスしたポインとからロングエントリーを仕掛けています。
ダイアモンドフォーメーションからのトレンドラインについて
日足の下落トレンドの途中に出来たダイアモンドフォーメーションにトレンドラインを引いているのですが、これについて何か重要な意味があるのかどうか、管理人としては不明です。
オレンジ色の引いているトレンドラインで良いのではないか?という疑問となります。