あきチャン先生の動画「FX土曜勉強会《188》転換なの?継続なの?」の学習ノートです。
三尊などのチャートパターンを作って天井圏か?という場面があります。
チャートはユーロドル4時間足。黄色○の部分が三尊(ヘッド・アンド・ショルダーズ)。
天井圏であればトレンドラインを割って転換するシナリオを描くことになります。
ところが、三尊の部分から左に親波を追ってみると(4時間足チャートを1段ズームアウト)、
親波はもっと大きいことから、天井圏というよりは中間地点であるというのが現実です。
とは言え、三尊は天井圏に出るチャートパターンとされているわけですから、なぜここに三尊が出るのだろうか?という疑問や、トレンドが継続するのか転換するのかの判断に迷うところです。
この場面の分析と判断の仕方が動画で解説されています。
どのトレンドを受けての上昇なのかを考える
まず、三尊を作るに至った上昇はなぜ起きたのか、何のトレンドを受けての上昇なのかを考えなければならないとしています。
赤囲みの上昇は、ダウントレンドの親波に対する切り返しの上昇なので、親波のどのトレンドに対しての上昇なのかを見極めることになります。
上昇が止められたのは、
Aの戻り高値と、ウォルフ波動の①⇒④のウォルフターゲットであることはチャートから直ぐに判りますが、それだけではなく波動からも考えます。
親波のトレンドの完成度合いを分析する
上のチャート画像の高値Aで止められていることから、高値Aからの親波のダウントレンドに着目してみます。
①の第1波の値幅をアキちゃんメーターで③の第3波に合わせてみると、ほぼ同じだけの値幅分の下落をしていることが判ります。
より大きな波動で見てみると、
③の第3波は①の第1波の値幅分に到達していないことが判ります。
よって、切り返し上昇は、
黄色矢印の直近のダウントレンドの完成を受けての切り返し上昇だろうということになります。
赤矢印の切り返し上昇は、黄色矢印の直近のダウントレンドの中を動きます。
そうして赤矢印の切り返し上昇は、黄色矢印のダウントレンドの起点Aまで到達。この状態は波の征服を果たしたことになるのでAは切り返し上昇の天井圏となり、当然、切り返し上昇は天井圏Aで一旦止められるということになります。
親波のネックラインをチェックする
上で見たように、大きな波動では第3波が完成していませんでした。
では切り返し上昇にはなんら影響を与えていないのかというと、そうではありません。
赤水平破線は親波の大きなトレンドのネックラインとなりますが、切り返し上昇はネックラインでも止められていることが分かります。
- 親波の直近のダウントレンドの中で動く切り返し上昇が、直近ダウントレンドを征服
- 親波の大きなダウントレンドのネックラインまで切り返し上昇が到達
これだけではFXは勝てない。日足を見よ
あきチャン先生は「まずは4時間足での分析が必須、しかしそれだけやっているようではFXでは勝てない」としています。
次は日足チャートに切り替えて「日足では今どこで動いているの?」を中心に分析することになります。
4時間足チャートの天井圏は、日足チャートではこのようになっています。
右端の黄色の○の部分が4時間足天井圏です。
4時間足の場合と同様に、上昇波が親波のどの部分で動いているのかを確認します。
①が第1波の値幅のアキちゃんメーターで、これを第3波に当てるとほぼ値幅分に達していることが分かります。
若干の誤差とは、アキちゃんメーターで測ったところ第3波が第1波に少し満たなかったことなのですが、それで良しとした判断を補足するものとして、「最後の飛び出した部分がヒントになる」と、あきチャン先生は解説しています。
第3波は黄色水平線のところで止められてしまったが、それではちょっと足りないので赤○の「最後の飛び出した部分」はそれを調整するかの如く下へ動いたように見えるとしています。
ダウントレンドを完成させようとした意志ある行為とも思えるこの痕跡を、「大丈夫」という判断に加えています。
よって、現在の赤矢印の上昇波は、親波の直近の黄色矢印のダウントレンドの切り返しの上昇と判断出来ます。
親波にフィボナッチ・リトレースメントを当ててみると、現在の上昇波は中段に達していることが分かります。
4時間足チャートでの天井圏は、日足ではフィボナッチ50~61.8%への半値戻しになっています。
つまり4時間足チャートで天井圏、日足チャートでもダウントレンドの半値戻しですから、下へ抜けていく可能性が高いと考える場面です。が、
とし、ここでどのようなチャートパターンを作ってくるかを見ることが大事だ、としています。
そして今回のポイントとして、
ことを挙げています。
日足中段と4時間足天井圏が重なると一旦調整に入る
4時間足では天井圏チャートパターンとして三尊をすでに形成していますが、日足の方でも中段のチャートパターンを形成しようとすることになります。
日足の黄色○で中段のチャートパターンを作るわけですが、中段で作ろうとするチャートパターンはトレンド継続のチャートパターンということになります。
つまり4時間足では天井圏チャートパターンの三尊天井で下方向、日足では中段でトレンド継続のチャートパターンで上方向ということになり、よって「日足中段と4時間足天井圏が重なると一旦調整に入る」ということになります。
日足中段で作るチャートパターン
日足の中段のこの時点で、
トレンド継続のチャートパターンを形成するとしたなら、推測されるのはフラッグということになります。
日足の中段で上昇フラッグを形成して上抜けして行けば、その後は当然ならが上方向、
4時間足天井圏の三尊から下へ大きく割っていく動きがあれば、
その後は下方向へのシナリオということになります。
この2つがせめぎ合っての一旦の調整局面となっています。
日足中段のフラッグを4時間足チャートで見てその後のトレードシナリオを描くなら、
フラッグ下限を割っていけば下方向へついて行く、フラッグの上限をブレイクして行くなら上方向へついて行く、ということになります。
参考 チャートパターンの分類
トレンド転換のチャートパターン
トレンド転換のチャートパターンは以下の通りです。
- ダブルトップ、ダブルボトム
- 三尊、逆三尊
- ウェッジ
トレンド継続のチャートパターン
中段に作るトレンド継続のチャートパターンは以下の通りです。
- フラッグ(上昇、下降)
- ペナント(上昇、下降)
- 逆ペナント(上昇、下降)
- トライアングル(アセンディング、ディセンディング)
- ボックス
- ダイアモンド
日足中段と4時間足天井圏でのトレード
日足は中段のフラッグ、4時間足は三尊天井なので、調整としては一旦の下落の一致を見ることになります。
4時間足チャートでは日足フラッグのラインはこのようになりますが、あきチャン先生は黄色○の下落を獲っています。
調整局面なので指値はフラッグの下限までとし、値幅は50pipsほどとなっています。
参考 日足中段のチャートパターンのその後
4時間足ではトレンド転換のチャートパターンが出現、日足では中段に位置するためにトレンド継続のチャートパターン出現も予測しなければならないという今回の局面でしたが、その後の日足中段には何らかのチャートパターンが出現したのか、見てみましょう。
トレンドが継続するならフラッグの形成が濃厚でしたが、そうはならずトレンド転換を意味するダブルトップを形成して、その値幅分の下落を完成させています。
学習動画 FX土曜勉強会《188》転換なの?継続なの?
各通貨ペアが揃って調整に入ってしまい動きが無い週があります。調整ですから逆張りになりますが、そのあたり割り切って小さく獲っていく戦術も必要になります。
調整もフラッグを形成したり、横揉みでレンジになったりと様々ですが、それを見分けて小さく獲る(50pips程度)ことも考えましょう。